Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

オンライン留学:ロンドン大学UCLオンライン授業

 こんにちは。お久しぶりです。UCL応用言語学専攻のいろはです。先日1学期の授業の最終課題を無事提出し、2学期をスタートすることができました。

 今回は、以前質問箱にていただいておりましたオンライン留学に関する所感ついて、1学期を終えての感想をまとめていきたいと思います。

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 筆者は10月のコース開始時からずっと日本からオンライン授業を受けています。大学ごとに対面授業の割合は異なりますが、UCLの教育研究科(IOE)所属のコースの場合2020年9月の時点より、対面授業が開始した場合も代替のオンライン授業が通年行われることが保証されています。本来は対面フルタイムのコースなので、オンライン形態であることが卒業証書に記載されないことも約束されています。

 ちなみに、弊コースがオンラインにて行われている理由は、IOEの教室がラボのような小教室で構成されているため、対面は感染リスクが高いからだとか。

目次

【時差について】→考慮された!

 2020-2021 Academic Yearにおいて、UCLはオンライン授業を一貫して提供しています。特に私の専攻はアジア圏の留学生(特に中国出身)が例年マジョリティを占めるコースのため、時差について初めから考慮されていました。12月の時点で、コースメイトの8割ほどが母国から授業を受けている印象でした。

 実際の授業時間帯はイギリス時間[午前8時-午後3時]の間で、時差+9時間(*サマータイム中は+8)を踏まえると日本時間[午後5時-深夜0時]の間に収まっていました。夜型人間の筆者は辛いこともなく、これにはかなり救われました。

【オンライン授業あれこれ】

 オンライン授業には各科目ごとにSynchronous SessionとAsynchronous Sessionが設けられています。

  • Synchronous Session:ZoomやTeamsを使ったいわゆる「オンライン授業」として先生が授業・ディスカッションを運営する時間
  • Asynchronous Session:↑以外の時間すべて(リーディング、事前録画授業、グループワークorディスカッションフォーラムを使った個人ワーク等)

基本的にAsynchronous Sessionを踏まえて、Synchronous Sessionが行われる形になります。授業に必要な教材はすべて大学のMoodleページからアクセスできるようになっており、課題の提出もMoodle上で行われます。

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Moodle1・2学期の授業+その他サービス一覧

【各授業の流れ:UCL応用言語学修士の場合】

 UCL応用言語学専攻における修論の授業と選択科目は、TESOL (in-service)と合同で行われています。三学期制で、1、2学期は授業が詰まっており、3学期は修論執筆期間となっています。

 以下は、1学期筆者が履修した授業のリストです。1-3までは卒業に必須の授業、4はIOEのPhDの学生さんが運営する任意の授業です。この授業は、専攻に合わせたアカデミックなボキャブラリーを学べるように構成されており、PhDの学生さんのプロジェクトの一環でもあります。もちろん無料で受講できるので、案内をいただいたと同時にすぐに申し込みました。

  1.  Dissertation Applied Linguistics and TESOL (両コース必修・通年) [リーディング→事前録画授業→Drop-in-Session (午前・午後選択可)]

  2.  Discourse, Society and Culture (応用言語学専攻必修・1学期)[リーディング→事前録画授業→グループワーク→Synchronous lecture (Zoom)]

  3.  Sociolinguistics and Sociocultural Theory (選択科目・1学期)[リーディング→事前録画授業・オンラインタスク→ディスカッションフォーラム投稿→Synchronous lecture (Zoom)]

  4. Academic Vocabulary (IOE Academic Writing Centre 協働・任意)[Synchronous lecture (Zoom):予習復習なし]

【Term 1 授業時間割】

月 18-19 Dissertation (Synchronous Drop-in Session)

火 22- Discourse, Society and Culture (Group Discussion:課題終わるまで)

水 22- 23:30 Discourse, Society and Culture (Synchronous Lecture)

木 18-20 Sociolinguistics (Study Groupでの自主勉強会)

  Sociolinguistics (Discussion Forum deadline)

金 17-18 Academic Vocab (Synchronous Lecture)

  19-20 Sociolinguistics (Synchronous Lecture)

以上が毎週固定の時間で行われたアクティビティの一覧です。その他リーディング、pre-recorded lectures, 修論の授業のグループワーク等が加わり、実際の一週間の流れとなります。

 任意でIOEのAcademic Writing Centre(AWC)が提供しているe-learning resourcesを活用することも推奨されています。AWCのサービスは多岐に渡り付加価値が高いので、これに関しては後日別にまとめたいと思います。(*AWCはInstitute of Education所属の学生のみを対象とした施設なので、他の研究科所属の方は利用できません。)

【オンライン修士の特徴とコツ】

  • タイムマネジメント第一!
  • カメラオンで受講≒最前列受講
  • 授業開始前に先生と雑談できると覚えてもらいやすい
  • 先生方がreachable! メール等で積極的にコミュニケーションを!(質問、疑問、トラブルはすぐに連絡。Further readingsのsuggestionもらえたりも。)
  • 授業の場としてのディスカッションタイムが物足りないこともあるので、study groupで毎週コースメイトとディスカッションの時間を設けると吉
  • 改善してほしい点はAcademic Rep(resentative)に。すると、コースの先生方と相談してくれる。(例:授業Aの授業時間がアジア圏の生徒にはちょっと遅すぎる→授業時間が1時間早倒しに変更に)
  • Personal Tutorの先生には、不安、心配事を率直にさらけ出す!(例:エッセイライティングのコツを教えてもらえた)
  • 渡航費、留学先での生活費がかからない点は大きな節約

【友達出来るの?問題】友達作りはファーストムーブが命!

 友達づくりはオンライン修士という選択をした誰もが心配なところです。なので、コース開始時にできるだけ積極的にコースメイトとコミュニケーションを取るようにしました。

 具体的には、以下のシナリオがありました。

  • 同じグループのメンバーとのやりとり
  • Zoom授業中に個人メッセージを通じてWhatsappを交換
  • ディスカッションフォーラムでコメントしあう
  • 大学のメールを通じてstudy groupに招待をもらえた!

 必修授業で同じグループになった子たちとは特に仲が良く、毎週のグループディスカッションの後に1-2時間ほどいつもおおしゃべりをしていました。近況報告はもちろん、情報共有をしあったりFinal Assessmentの進捗等を報告しあったりとありがたすぎるほど素敵な関係です。2学期が始まり、1学期生存のお祝いメッセージと共にさりげなーく新しい授業用のグループチャットに招待しました。笑 

 特に弊コースは日本人が私一人なので、良い意味で注目してもらえます。マイノリティであることを逆手に取り、コース開始時からコミュニケーションを取りに行く姿勢を見せておくのは良い友人関係の構築に効果的かなと思いました。(*個人差アリ)

 また授業内(synchronous session)で積極的に発言していると、エンゲージメントの高いコースメイトからフォーラムディスカッション(asynchronous session)でコメントが積極的に貰えるようになったり、授業中に筆者の意見をレファレンスしてくれて発言のチャンスが飛んできたりしたこともあり、良い事づくめだと思います。

 オンライン修士では非対面型学習(Asynchronous Session)の比重が大きく緊張感が薄れていくのか、途中から段々ディスカッションフォーラム等から姿を消す人たちが出てくるのも事実です。しかし、逆を言えば生き残っている人たちは自動的に真面目で修士に対する本気度の高い人たちということになります。楽な方への誘惑に負けず、「地道に10週間の授業に100%を尽くすことが良いご縁に恵まれるきっかけになるのでは?」と思ってやる気を維持しています :)

 

ご質問等ありましたら、Twitterの質問箱やDMの方にお願いします。

次回はUCL, IOEのAcademic Writing Centreのサービスについて執筆する予定です。

それでは。

イギリス大学院出願準備⑤推薦状の依頼

 今回は、大学院出願準備⑤推薦状の依頼についてです。最後に英文履歴書(CV)についても触れています。需要があれば番外編でCVの書き方についてもまとめたいと思うので教えてくださいね。

①出願校の決定 

①出願校の決定 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

②GPAの確認

②GPAの確認 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

③IELTSのスコア取得

③IELTSのスコア取得 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
④志望動機書(Personal Statement)の準備

④志望動機書 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
⑤推薦状の依頼

 

⑤推薦状の依頼

1. 誰に依頼するの?

 推薦状は多くの大学では2通要求されます。ですので、推薦者(referee)もお二人必要となります。

 推薦者は自分のことを良く知っている大学の教授が望ましいです。筆者の場合は、卒論・ゼミの指導教官(Professor)英国出身の准教授(Associate Professor)に依頼しました。できるだけ地位の高い方にお願いする方も中にはいるようですが、あまり自分のことを知らない教授の当たり障りのない内容の推薦状よりも、自分のことを良く知った教授による具体的で説得力のある推薦状の方が良いと言われています。筆者も内心「ほんとかいな?」とは思っていましたが、合格した手前この認識は間違いではないと思います。少なくとも不利益にはならなっかった。

 社会人歴の長い方など大学の教授2名とコンタクトが取れない方は、職場の上司の方に依頼しましょう。(少なくとも1通はアカデミアの世界にいる方が望ましいです。)

 ちなみにですが、筆者は学部生でしたが大使館で1年間インターンをしていたので、大使館のsupervisorに依頼するのはどうなのか、留学エージェントにお尋ねしたところ、大学の先生お二人の方が良いという回答でした。

2.形式

 まずは、フォーマットの確認です。

  • 言語:英語(当たり前ですが)
  • 長さ:A4 1枚
  • 用紙:A4サイズのレターヘッド入りの紙(ない場合はロゴマークや住所等記載をスタンプしたもの等で代用可)

3.依頼時の注意点

 実際に依頼する際は、以下の点を推薦者にお伝えしましょう。

  • ネガティブなことは一切書かないでもらう!(志望動機書と同様)
  • サインは手書きで
  • どこの大学のどのコースに出願するのかを明確に
  • 自分の志望動機書を参考資料として提供
  • 期日を明確に、余裕をもって依頼
  • アップロードの方法を事前に説明(自分でアップロードする形式か、出願大学から推薦者に向けてリンクが送られ、推薦者がアップロードする形式か)

 依頼時にコースの詳細と志望動機書を印刷、期日と自分の名前を書き、クリアファイルに一式入れて手渡しするのがおすすめです。直接お会いできない場合はメールでも。また、依頼時の志望動機書の土台が完成していない場合は「〇〇頃に志望動機書をメールでお送りします」とお伝えするのも一手です。

 ちなみにこれは大学在学中の方にしかできない技ですが、推薦状を依頼する予定の教授の授業の履修することをおすすめします。毎週授業でお会いすることで、出願についての相談や推薦状の依頼がしやすくなるだけでなく、proof-readingの依頼もしやすくなります。筆者はおかげさまでとても気にかけていただき「proof-readingはいいの?送って~やるよ~」「推薦状ね~もちろん!了解です~」みたいな感じでした。圧倒的に「依頼」という行為負担が減りました。ありがたや。ぜひ、在学生の方は真似してみてください。

筆者の依頼スケジュール

 筆者は10月に出願するため、9月初旬を期日に設定しました。そのため夏休み前、7月の中旬に推薦状の依頼をしました。(ここだけは自分以外の人が関わるので計画的でした。)推薦者も普段のお仕事でお忙しい為、推薦状の存在を忘れられてしまうことも多々あるそうです。ですので、期限は余裕を持って設定しましょう。

 筆者の場合、依頼した教授陣がとてもマメな方々で、推薦状があっという間に届き拍子抜けしましたが、これは稀有なようです。(この時「世の中の教授って仕事早すぎて怖っ」という安直な考えが浮かんだことは忘れません。(正直))

4. アップロード時の注意点

 推薦状を無事受け取ることが出来ましたら、アップロードの準備です。

  • 白黒ではなくカラーでスキャンでデータ化(不正防止のため)
  • 教授の連絡先は大学のメールアドレスを使用(社会人の方は会社など公的なアドレスを)

  オンライン出願のため、推薦状はスキャンの必要があります。このアップロード時にネットに掲載されていた推薦状をそのまま不正利用した不行き届き者がいたそうで、カラースキャンを利用することが義務づけられるようになったとか。また願書は正式な書類ですので、推薦者のgmailやyahoo mailなどの個人的なメールアドレスを使用することは避けましょう。

 とはいっても推薦状を依頼する教授がフィールドワーク等の諸事情により、個人的なメールアドレスしかお持ちでないという場合もあるかと思います。その場合は個人アドレスでも大丈夫なようです。筆者のパートナーがまさにこのケースでしたが、問題なくトップ校から合格をいただいていました。

推薦人がアップロードする場合【UCL】

  出願大学から推薦者に向けてリンクが送られ推薦者がアップロードする形式の場合は、推薦者により推薦状がアップロードされない限り審査が始まりません。UCLもこの形式でした。この場合は、推薦者との連携が重要となります。すぐにアップロードしてもらえるよう、こちらで準備できることはすべてやってしまいましょう。

 筆者は受け取っていた推薦状をPDF化し名前を変更したものをメールに添付ました。そして「先ほどApplication Portalで出願したので、近いうちに推薦状のアップロードの依頼がUCLから先生の大学のメールアドレス宛に届く予定です」とお伝えし、アップロードをお願いしました。

 推薦者がご多忙につき後回しにされてしまうことが多いようですが、筆者の場合、メールを送り約30分でお一人目、2時間ほどでお二人目がアップロードしてくださり、これまたスピード感のある出願でした。ほんとうに頭があがりません。

 出願には推薦人の方の協力が不可欠です。推薦者の負担を出来るだけ減らすことを意識して綿密な連絡を心がけましょう。

 

 志望動機書、推薦状が揃ったら成績証明書(Transcript)、卒業(見込み)証明書を発行し主な出願書類が揃います!ここまで来たらお疲れさま自分!と褒めたたえましょう笑

英文履歴 (CV)

 一部の方は職歴の有無に関わらず英文履歴書(CV)が必要になります。MBAでは必ず求められると言われますが、人文系かつ社会人経験なしの筆者の場合もSOASは必須UCLは任意となっており、提出しました!任意の場合も「少しでもアピールできる場になるなら!」という精神でアップロードしました。

 幸いCVは大使館のインターン外資系企業のバイトのおかげで書き慣れていたので、あまり苦ではありませんでした。CVは土台を持っておけばあとはupdateするだけでいいので、とにかく土台作りが大事だと思います。

 繰り返しになりますが、需要があればCVの書き方についてもまとめますのでお知らせください~。

 それでは。ここまでお読みいただきありがとうございました。

 出願準備がんばってくださいね!

イギリス大学院出願準備④志望動機書

 今回は、大学院出願準備④志望動機書(Personal Statement)の準備についてです。

①出願校の決定 

①出願校の決定 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

②GPAの確認

②GPAの確認 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

③IELTSのスコア取得

③IELTSのスコア取得 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
④志望動機書(Personal Statement)の準備
⑤推薦状の依頼

⑤推薦状の依頼 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

 

志望動機書(Personal Statement)の準備

1. 内容

 志望動機書の作成において押さえるべきポイントは以下のようにまとめられます。

  1. その分野に関心を持った理由や研究したい内容 

  2. そのコース、大学に進学したい理由

  3. その分野に関するアカデミックな背景や職歴。そして、どのようにそれをコースに還元できるか。
  4. コースに関連する課外活動経験やボランティア経験はあるか。
  5. 修士号取得後のキャリアゴール

 どの大学のウェブサイトも上記のような内容を押さえるように書かれていますが、各コースページに特別なガイドラインが書かれていることもあるので、きちんと目を通すことは欠かせません。

 志望動機書最大の注意点は、日本では失敗経験から学んだことも評価されますが、海外では評価されないということです。ネガティブなことは一切書かないようにし、出来るだけ印象的なものになるよう意識をして書いてみてください。志望動機書は願書において唯一、自分のことを深く知ってもらうチャンスです!

2. 長さは?

 志望動機書、書きたいことがいっぱいになると思います。しかし、長ければ長いほど良いわけではありません。審査をされるAdmission担当の方は、世界中から集まる大量の願書に目を通さねばなりません。時間がないこともあるでしょう。

ですので、大学やコースの指定する規定の長さを守ることが重要になります。指定がない場合は600words/A4 1ページ以内が目安だと言われています。

筆者の出願校の場合

 参考までに、筆者が出願した大学の指定の長さを載せておきます。

  1. UCL: 3,000 characters(スペースを含む) or A4 2ページ以内
  2. Edinburgh: 500 words+"Relevant Knowledge/Training Skills" (A4 2ページ以内)
  3. Birmingham: 800 words
  4. SOAS: 800 words

  一番長いものでA4 2ページ以内、短いもので500 wordsとなっています。大学ごとに指定の長さに大きな幅がある為、きちんと情報を確認すること の重要性が伝わるかと思います。

 ちなみに、Edinburghは志望動機書以外に "Relevant Knowledge/Training Skills" という書類の提出が求められます。これは、関連する大学で履修した授業や課外活動、職歴をA4 2ページ以内にまとめて書くものです。よってEdinburghの志望動機書は500 words以内とかなり短いですが"Relevant Knowledge/Training Skills"で書いた内容を改めて記載する必要はないので、筆者はなんとか既定の長さに収めることが出来ました。

3. 志望動機書サンプル入手法

 志望動機書を書く際、サンプルを参考にしたいですよね。以下、その入手法をまとめました。

1.友人

 筆者はSussex大学の開発系修士に進学したベトナム人の友人と、Copenhargen大学で移民学修士に進学したアメリカ人の友人から、合格した志望動機書を見せてもらいました。専攻は異なれど、志望動機書の構成は同じです。身近なよく知った人が海外大学院に進学している場合はとても参考になるので、ぜひ頼ってみてください。

2.留学エージェントbeoの合格者出願書類サンプル

 しかし、そんな人が周りにいないという方も多いでしょう。実際に、私の母校は海外大学院に進学する人はほぼいない為、彼女たちの助けを除き、孤独な闘いでした。 

 留学エージェントbeoの無料サポートに加入することで、合格者出願書類サンプル(志望動機書や推薦状)にアクセスできるようになります。このアーカイブの量は尋常でないです。これだけでも加入する価値があるという方の意見にも納得です。

3.参考になるサイト

 beoに加入はしたくないけれどサンプルは見たいという方は、下のサイトでもpersonal statementが閲覧可能ですので、ぜひチェックしてみてください。

Studential.com

 多々紹介しましたが、個人的には、志望動機書のサンプルをたくさん読み込みすぎるのはおすすめしません。というのも、前例の書き方に囚われてしまい、オリジナリティのある発想が出来なくなってしまう気がするからです。筆者はたくさんの志望動機書へのアクセスは可能でしたが、実際に参考にしたのは友人から送ってもらった2通だけでした。

4. Proof-reading

  志望動機書のドラフトが書けたら、proof-readingをお願いしましょう。ネイティブスピーカーなら誰でも良いわけではありません。アカデミック英語の知見のある方にお願いしましょう。推薦状を依頼する予定のネイティブスピーカーの大学の教授にお願いするのがベストだと思います。

 普通のネイティブスピーカーの方にproof-readingをお願いした場合、もちろん文法のミスや用法の間違いなど基本的なことを指摘してもらえます。実際に筆者も、まず友人にお願いしました。いわゆるネイティブチェックです。(ちなみにこのネイティブチェックはbeoの無料サポートでも1回無料で行ってもらえます。ちゃっかりそれも利用しました。笑)

 しかし、より良い志望動機書へとブラッシュアップするためには、アカデミック英語を書き慣れた方からのアドバイスが非常に有益です。(経験者は語りたい。)

 筆者の場合、英国出身の大学の教授陣に見てもらうことができました。特にお世話になっていた教授お三方がそれぞれ買って出てくださり、文字通り三者三様にフィードバックをくださいました。総じて言えることはただのネイティブチェックとはレベルが違います。「構成こうしてみるのも手だよ」という提案だったり「こちらの言葉にparaphraseしたほうがより良くなるよ」等、志望動機書の質が各段に上がりました。劇的ビフォーアフターです。冗談抜きに。

 志望動機書が賢そうに見えることに越したことはありません。より質の高いものへとなるよう、ぜひ大学の教授にproof-readingをお願いしてみてください。

【筆者の場合】

 筆者は出願年の8月末に専攻を変更するという突飛なことをしました。6月末から(取り掛かるの遅い)のんびりと書き進め、教授お一人にはproof-readingを既に一回お願いしていた【教育開発学とジェンダー修士】の為の志望動機書がありましたが、お蔵入りに...。

 8月末から心新たに10月上旬出願開始の2校に間に合うよう急ピッチで書きました。ベースはなぜか11月出願予定の第一志望のUCLで書いていましたが、今考えてみると本当に謎です。ですので、筆者のタイムスケジュールは圧倒的にuselessなので割愛させていただきますが目安として、推薦状を依頼する時に志望動機書の土台が完成していると良いと思います。

 このブログを読み、志望動機書に取り掛かろうとしているそこのあなたはとても計画的で優秀な方とお見受けします。時間の許す限り、志望動機書、練りに練ってみてくださいね。

 次回は⑤推薦状についてです。

 

【参考】

 今回登場した合格者出願書類サンプル(志望動機書や推薦状)や1回無料のネイティブチェックが利用できるbeoの無料サポートについては↓で詳しくお話しているので、ご興味のある方はご覧ください。

netflix-binger.hatenablog.com

イギリス大学院出願準備③IELTSのスコア取得

 今回は、大学院出願準備第3弾③IELTSのスコア取得についてです。

①出願校

①出願校の決定 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

②GPAの確認

②GPAの確認 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

③IELTSのスコア取得
④志望動機書(Personal Statement)の準備

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⑤推薦状の依頼

⑤推薦状の依頼 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

 

③IELTSのスコア取得

1. いつまでに取得するの?

 イギリス大学院留学における最大の壁が、IELTSのスコア取得です。IELTSは語学能力試験で、Listening, Reading, Writing, Speakingの4技能で構成されています。
IELTSのスコアが取得出来ていないと、出願出来ないのでは?と思われる方もいるかと思いますが、未取得の状態でも出願可能です。ただし、コース開始日の3ヵ月前までに取得できない場合、進学できなくなってしまうので要注です。また、IELTSやその他の入学要件を満たし無条件合格(unconditional offer)を取得してからでないと、寮(accomodation)に申し込めない場合もあるので、そちらも注意が必要です。

 ちなみに筆者のコース開始日は9/28となっているので、3ヵ月前の6/28までにIELTSのスコアを取得しなければいけません。そしてUCLの2020 intakeの場合、寮の申し込みには6/30までに無条件合格が必須となっています。たとえ、6/28にIELTSIのスコアを提出できたとしても、合格が2日間で出ることはまずないので、その場合、flatを自力で探す必要性があります。安心して進学するためにも、早めのスコア取得をおすすめします。

2. どのくらいのスコアが必要?

 さて、イギリス大学院留学で必要とされるIELTSのスコアは基本的にOverall 6.5~7.0と言われています。OxbridgeがOverall 7.5を要求してくるのは有名ですね。

 しかし、Overallだけではなく、4技能のスコアも重要となります。コースによって、要件は様々で、例えば私の第一志望のUniversity College London MA Applied Linguisticsでは 【Overall 7.0 だだし4技能全て6.5以上】という条件がでした。他、検討していたコースでは【Overall 7.0 ただしWritingは7.0以上】というような条件もあり、自分が出願したいコースのEnglish Requirementsを俯瞰して、目標スコアを立てられると良いと思います。

筆者のUCL出願時のIELTSのスコア

 筆者の場合は、【Overall 7.0、4技能全て6.5以上】が目標でした。特にGPAがさほどよろしくなかったので、出願時に【Overall 7.5、Listening 8.0, Reading 7.0, Writing 6.5, Speaking 8.0】という条件をクリアした状態で出願、無事合格をいただけました。(Writing 6.5で悔しかったですが、とりあえず英語要件を満たしたので、離脱しました。不思議なスコア分布にはつっこまないでください...。)

 IELTSは英語力の観点からの足切りのような役割であり、合否にあまり関係ないと言われています。しかし、筆者のように他の願書の要素で不安な点がある方「コースを良い成績で修了するために必要十分な英語能力はありますよー」というアピールに多少はなるはずですので、出願に間に合うようIELTSのスコアを取得されることを応援しています!

3. IELTS対策について

 IELTSの勉強方法については、後日詳しくまとめたいと思いますが、声を大にしてお伝えしたいことは

IELTSは試験対策が必要な語学試験であること(自戒の意を込めて)

・IELTSのスコアは出来るだけ早くとってしまうこと

です。

 英語力に自信のある方も、点の取り方を学んでおかないと、取り逃がしてしまいます!というのも、筆者は初受験時CEFR C1レベルでしたが、結果はOverall 6.5 (=CEFR B2)。得意のspeakingも6.0と全く冴えず、文字通り撃沈したからです。

 IELTSに関するTipsをまとめたwebページやyoutubeの動画を参考に、自分の能力を試験できちんとパフォーマンス出来るように訓練してみてください!

 また、FacebookにはIELTSのStudy group (international)がいくつか存在します。(筆者は3つくらいかけもちしていました。)そちらでは試験対策情報や疑問をシェアしあったり、添削をフリーで提供したりしていました。無料で参加できるものなので、こういったところで有益な情報を吸い上げていくのも一つの手かなと思います!

4. おすすめIELTS対策サイト

 筆者はIELTSにお金を出来るだけかけたくなかったので、ほぼ独学で進めました。Writingはさておき、オンラインの無料コンテンツでもスコアの取り方をかなり取得できるかなと思ったので、以下、筆者が参考にした無料のIELTS対策について学べるサイトのリンクをまとめました。

【4技能対策】

Speakingの過去問】

 IELTS Liz やE2 IELTSのJayさんはwebのIELTS対策コンテンツでとても有名な方です。またMakkar IELTSのspeakingの過去問集(PDF版でダウンロード可)は、FacebookのStudy groupでかなりシェアされていました。

 そして侮れないのが、ブリティッシュ・カウンシルの無料コンテンツ。量はさほど多くありませんが、良質な情報が詰まっています。

 ちなみにですが、筆者が悩まされたWriting対策には、 こちらの参考書がとても役に立ったと感じます。↓

表紙は日本語表記ですが、コンテンツはすべて英語で書かれています。Model Answerが良く書かれており、表現を覚えては真似していました。

 「何かwriting対策のための参考書が欲しいな」という方にはおすすめです。(筆者も受験期にブログでおすすめされていたのを拝見し、手を伸ばしました。笑)

 とにもかくにも早めの試験対策でIELTSを攻略しちゃいましょう:)

  次回は、④志望動機書についてになります!

イギリス大学院出願準備②GPAの確認

 今回は、大学院の出願準備②GPAの確認についてです。

①出願校の決定 

①出願校の決定 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

②GPAの確認

③IELTSのスコア取得

③IELTSのスコア取得 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
④志望動機書(Personal Statement)の準備

④志望動機書 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
⑤推薦状の依頼

⑤推薦状の依頼 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

 

②GPAの確認

1. なぜGPAが重要なのか?

 イギリス大学院留学には、GPAが重要になってきます。なぜGPAが大切かというと、大学は「実績を残してくれる優秀なInternational Studentsが欲しい!」からです。GPAが良くないと、「うーん、この人はうちの学校に来ても、良い成績を残してもらえなさそうだなぁ。この人を合格にするのはリスキーだなぁ」と悪い印象を残してしまうかもしれません。

2. 実際にどの程度のGPAが求められるのか?

 入学要件(entry requirements)として、名門校では2:1 (two-one) 以上、その他は2:2(two-two) 以上と書かれていることが多いです。

 このイギリスの成績評価2:1, 2:2は以下のように、

2:1=GPA 3.3以上
2:2=GPA 3.0以上

 換算されると一般的に言われています。

  よって、GPA 3.0が安心して出願を進められるラインといえます。そうはいっても、GPAは今すぐ劇的に変えられるものでもないし、卒業してしまったので伸ばしようがないどうしよう...と思われる方もいると思います。

3. GPAが激的に上がる可能性⁉

 そんな方に朗報です。GPAが大幅に上がる可能性があります。実は、イギリスと日本ではGPAの算出方法が違うことが多いのです。(筆者が出願時にブログで見かけた「対海外用GPA」はこれからお話する他国式のGPAへと再計算した数値を指すと思われます。)

 どのように算出方式が違うのか、実際に筆者の母校と一般的なイギリス式GPAを比較してみましょう。筆者の母校では、S(秀), A(優), B(不可), C(可), F(不可)の四段階評価でGP(Grade Point)がそれぞれ4、3、2、1、0と与えられていました。これを100点法を基準に、イギリス式のGPと照らし合わせると以下の図のようになります。

母校GP 100点法  イギリス式GP

 S  4    100-90     A   4

 A 3     89-80       A   4
 B 2     79-70       B   3 

 C 1     69-60       C   2

 F 0     59-0         F   1

  例えば、イギリス式のGPでは100点法で80以上の成績はもれなくA=GP 4が与えられることが分かります。このようなGPAの算出方法の違いにより、GPAが上がる可能性があるのです!

 ですので、GPAが不安な方は、ご自身の大学GPA算出方式を理解したうえで、成績をイギリス式のGPAへと再計算してみるのがおすすめです。また「自分で計算するのは不安だ」という方はbeoの無料サポート加入で、再計算してもらうことも出来ます!

 実際の筆者のGPAの遷移 【GPA 3.124 →3.8へ】

 出願を考え始めた大学3年夏(2年次終了まで)のGPAは3.050(改めてみると低すぎてびっくり。)GPAの大切さを理解していない典型的な平均的大学生でした。日本の大学を俯瞰しても、中堅どころな大学に在籍していたので焦りました。

 どこかしらには拾ってもらえるかもしれないけれど、名門校、ましてやUCLに出願なんて無謀にも思えます。ここからは早期出願のため4年前期までの成績が成績証明書に掲載されることを意識して、成績を上げることに勤めました。

 出願時4年秋(通年科目ばかりで結局3年次終了の成績と同じ)のGPA3.124までなんとか上げることが出来ましたが、GPAだけを見るとお世辞にも「成績優秀ですね!」とは言えません。しかし、成績自体はほとんどA以上(運動音痴なもので必修だったスポーツはBでしたが笑)+教職科目はGPA計算からは除外するという謎のシステムが幸いし、イギリス式GPAに換算するとなんとGPA 3.8に。トップ校への挑戦に現実味が帯びるようになりました。

  余談ですが、最終的に卒業時には趣味で履修していた英語の授業やゼミ、卒論(単位数が桁違い)をすべて秀で修めたおかげで、日本式GPA 3.412にて卒業することができました。

 卒業時の成績は、条件付き合格から無条件合格に変更してもらう手続きに必要なため、少なくとも出願時に提出したGPAからの現状維持は必須です。(もちろん良い成績を修めておくに越したことはないですが)

4. イギリス式GPA換算利用の注意点-beoによる出願代行だけ!

 イギリス式GPA換算は留学エージェントであるbeoに出願代行を依頼した場合にのみ利用できます。(これがbeo無料サポート最大の強みだと筆者は思います)

 イギリス式換算したGPAをを個人的に留学エージェントを通さずに使ってしまうと問題が起きます。なぜなら、自分で願書に「イギリス式GPAに換算してGPA 3.8でした」と書いてしまうと「それを証明することの出来る教育機関はありますか?」と大学側から証明を求められる事態に至るからです。

 ですので、このイギリス式GPA換算はあくまでもイギリスの教育機関との信頼関係がある留学エージェントbeoが、出願代行をする場合のみに出来る技です。(出願代行時に、beoがGPA換算証明書のようなものを発行しているらしい)

 筆者の場合は、beoに出願代行を依頼。イギリス式換算したGPA 3.8でEdinburgh大学、Birmingham大学、SOASロンドン大学に合格した形になります。

  beoについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。↓

5. UCL出願時のGPA

 残念ながら、Oxbridge, UCL, LSEなどのトップ校は留学エージェントによる出願代行を受け付けていません。つまり、イギリス式GPAを全面に押し出しての出願は出来ません。

 筆者の場合、大学で発行してもらった英文成績証明書には100点法での記載がなく、裏面の成績評価基準には各評価にどのようにGPが配分されているかも書かれていませんでした...。

 なんとか100点法の成績だけでも記載してもらおうと教務課にも相談しましたが「それで不合格になるなら、どちらにしても不合格だろう」と一蹴されました。中には、快く協力してくださる大学もあるようですので、正直に言って「教育機関としてどうなの?」と思いました。失礼すぎる。笑

 どうすることもできず、UCLが大学の成績評価法の違いを考慮したフェアな審査をしていることに望みをかけ、GPA3.124で出願しました。

 UCLのOnline Application Portalの成績証明書(Transcrpit)アップロード欄には「大学がどのようなGPA算出システムを利用しているのか」選択式で自己申告するQが設置されていました。(10種類以上あった記憶)

 筆者は選択肢に該当するGPA算出方式がなかったため”Others”を選びました。

(教職科目の成績が成績証明書に掲載されているのに、GPA算出対象外になる魔訶不思議な方式なんて選択肢にあるわけない。笑)

 結果としてGPAが足かせとはならず、合格をいただけました!(志望動機書が響いたのかしら?謎)

 個人的な意見にはなりますが、UCLはGPA算出方法の違いを踏まえたフェアな審査をしてくださったと感じます。GPAが不安だという方も、イギリス式に自分で計算すると良いGPAになるのであれば、気後れせずUCLへの出願の検討をおすすめします!

イギリス大学院出願準備①出願校の決定

 こんにちは。いろはです。

 大学院の出願準備のおおまかな流れは次の①~⑤となりますが、今回は出願準備の第1歩である①出願校の決定についてです。

①出願校の決定
②GPAの確認

②GPAの確認 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
③IELTSのスコア取得

③IELTSのスコア取得 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
④志望動機書(Personal Statement)の準備

④志望動機書 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-
⑤推薦状の依頼

⑤推薦状の依頼 - Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

  

①出願校の決定
出願校の決定のため、私が行ったことは以下の4つになります。

1.大学院留学エージェントの利用

 私は↓

留学コンシェルジュ beo(ビーイーオー) | 留学を一括サポート

という大学院留学エージェントを利用しました。大学3年の夏頃に利用開始したので、出願の1年と少し前にようやく腰を上げた形になります。(私は大学院留学を考え始めるのがあまり早い方ではないと、個人的に思います。なので「まず何から始めよう?」と思い立って駆け込んだ形になります。)

 beoでは合格安全圏のコースをご紹介してもらうことが出来ました。beoについてはこちらで詳しくお伝えしているので、ぜひご覧ください。

netflix-binger.hatenablog.com

2. 各コースの概要をネットで確認

 各コースの概要(Overview)は常にインターネットで閲覧することができます。ここでは、入学要件(entry requirements)のチェックが重要になるかと思います。具体的には、必要となるIELTSのスコア、そしてGPAに当たります。また、学士課程と専攻を変える方は、関連する学士号の取得や職歴が必須になっているかの確認も必要です。
 その後、必修科目 (core module)選択科目 (electives)にどのような授業があるのか、比較しながら自分の関心のある分野を学べるコースを選ばれると良いと思います。

 また、コース選びの際、気になる授業名や教授のお名前等にハイライトをしておくと、後々の志望動機書の作成の際、楽になるのでおすすめです!

 そして、コース概要をよく読むことはもちろんですが、自分が関心のある分野の隣接分野のコースまで目を通した方が後悔のないコース選びが出来ると思います。具体的には、同じ学科の他コースもチェックするということです。すると、比較を通して、自ずと何が一番学びたいのか分かるようになると思います。

3.大学の関連する分野がご専門の教授に相談

 学校選びの右も左も良くわからない状態の時、自分のことを普段から良く知ってらっしゃる先生にどの学校がおすすめか聞くことは客観的な意見を得られることとなりとても助かりました。また、後々の推薦状の依頼等も圧倒的にスムーズになりました。
 私は運よく第一志望校であるUCLの卒業生のイギリス人の教授から、具体的に学校についてお話を伺うことが出来ました。その教授の授業は受講したことがないにも関わらず指導教官の先生が繋いでくださり、志望動機書のproof-readingまで引き受けてくださいました。

 とにかく身の回りに詳しい方がいらっしゃったら、一度相談してみることを強くおすすめします!

4.大学院留学フェアに参加 

 大学院留学フェアは、留学エージェントのbeoやSI-UK, British Councilが開催するものなど様々ですが、どの団体が主宰でも、フェア参加校はほとんど同じです。
イギリスの大学院は秋からスタートですので、願書の受付が締め切られた秋、そして春の年2回行われます。
 ここでは、実際に各校のAdmission Officeの方や教授が来日され、パンフレットをいただいたり、相談ができます。コースの概要や寮のこと、奨学金のことなど、気になることは何でも質問出来るのが魅力です。

【コース選びお悩み経験談

 私は教育開発学修士と応用言語学修士でかなり迷い、実は教育開発学修士で出願準備を進めていました。それも、なんと出願年の夏まで。悩みに悩み、一度は教育開発学修士と決めたものの、大学の指導教官に「言語学やってほしかったな~いいところまでいけると思うのに~」という鶴の一声でまた悩みは振り出しに。

 結局、言語への知的好奇心が捨てきれず「国際開発の分野で活躍できる人材を育てられるような言語学・応用言語学専の大学教員をめざすことが自分にとってのベスト!」との結論に至り、言語学専攻から応用言語学専攻というマイナーチェンジをすることに決めました。お蔵入りとなった教育開発学修士用の志望動機書があるのはここだけの秘密です。

  圧倒的な紆余曲折を経て志望コースを決定した私から言えることは、2. 各コースの概要をネットで確認 を怠らないことです。

 例えば、教育と開発に興味があるとして、コース検索を「開発学」というワードで調べていたら「教育開発学」専攻という可能性を見逃してしまうかもしれません。そして、「教育開発学」専攻にたどり着いたとしても、「教育と開発とジェンダー」専攻があることは見逃してしまい「ジェンダーも興味があったのに!」なんてことになりかねません。

 イギリスの大学院には日本にはない専攻分野が多々存在します。ですので、しつこいようですが、めんどくさがらずに隣接分野のコースまで目を通すことをおすすめします!

英国留学エージェント大手、beoの無料サポートってどうなの?

 大学院留学の出願準備にあたり、留学エージェント選びに悩まれる方も多いかと思います。イギリス大学院留学のためのエージェントというと、beoとSI-UKの二大大手のイメージかと思いますが、今回は私が利用したbeo↓

留学コンシェルジュ beo(ビーイーオー) | 留学を一括サポート

という大学院留学エージェントの無料サポートについてです。

 結論から申し上げると、留学の手配など一切経験したことがなかった私は申し込んで良かったと感じています。しかし、あくまでも留学エージェントは営利団体なので付き合い方には注意は必要かなと感じます。

 

1. 本当に無料なの?

 実際に無料サポートを依頼するには、2万円の入金が必要となります。しかし、beoを通して出願した大学に1校でも合格し進学すると、合格祝いとして2万円全額が返金されます。つまりサポート申し込みに必要となる2万円はデポジットのようなもので、結果返金されることになるので「無料」と謳っているのですね。

2. なぜ無料で出来るの?

 beoが無料サポートが出来る理由は、出願代行をし合格した生徒数分、大学側から報酬を「学生紹介料」のような形で受け取ることできるかです。実は、英国の大学の留学生の学費は英国籍・EU籍の学生の倍以上であり、大学の主な収入源は留学生の学費です。それゆえ、このような留学エージェントと大学側のwin-winな関係が成り立っています。

3. 悪い口コミについて

 beoの口コミを検索すると、「担当カウンセラーがコロコロ変わった」「セールスの押しが強かった」といった悪いレビューもありましたが、幸い私の担当のカウンセラーの方はそのようなこともなかったです。

 私は無料カウンセリングの時点で、無料サポートの範疇以上のサービスをお願いするつもりは一切なかったので、とにかくプラス料金のサービスについては「興味ありません」「IELTSの勉強は自分で出来そうです」という立場を一貫してアンケートなどでお伝えしていました。そのおかげか「セールス」の押しがあまり強くない方がご担当になったのかなと感じています。

 ただしカウンセリングでおすすめされるコースが、beoとの関係が深い大学に偏りがちであるという意見には同意します。私の場合も、カウンセリングを通じておすすめしていただいた大学は出願代行をしている大学、特にbeoで開催される学校説明会や模擬授業等の案内が多い大学に偏っているように感じられました。↑の口コミの方は「おすすめされた大学よりも上のレベルの大学に合格することが出来たと」書かれていましたが、私も同様です。

  これに関して留学エージェントの立場になって考えると、トップ校に当たって砕けられるよりも、安全圏の大学に合格してもらったほうがエージェントの実績に確実に繋がるので、まあ納得かなとも思います。

 ですので、beoがおすすめする大学はあくまでも合格安全圏の大学であり、もっと上のレベルの大学をチャレンジできると思って、自分で意欲的にコース探しをすることを心掛けた方がよいと思います。

 特に、イギリスの大学は日本とは異なり、基本的に出願料が無料です。基本的に何校出願しても無料なので、出願したもん勝ちだと思います!(例外として、UCLはapplication feeとして80ポンド支払いの必要がありましたが...)

 

 beo無料サポート利用にあたり気を付けるべきこともありますが、私はそれ以上にメリットの方が大きいと感じたので、以下にまとめました。

4. 無料サポートのメリット

  1. カウンセリングで、理想の出願計画が立てられる
  2. おすすめのコース提案をしてもらえる
  3. 各種セミナー、イベントに参加できる(志望動機書、推薦状の書き方講座やIELTS講座、体験授業やパネルディスカッションなど)
  4. 合格された先輩のPersonal Statement (志望動機書)や推薦状にアクセスできる
  5. Personal Statement (志望動機書), CV (履歴書)のネイティブチェックが各一回無料
  6. GPAをイギリス方式に換算してもらえる(出願代行可の大学のみだが、GPAで悩んでいる方への救世主←)
  7. 出願代行無料サービス(Oxbridge, UCL, LSE等のトップ校を除く)
  8. 合格取得後に、渡航前準備講座に参加できる(CASやVISA,寮、留学保険などについて)
  9. 留学保険の代理店もしているので、AIG損保のbeo限定格安プランの検討ができる

 こうしてみると、無料で受けられるサポート内容は多岐にわたることがお分かりいただけるかと思います。私個人としては、留学エージェントと上手く付き合いつつ「基本的な準備はあくまでも自力で進めていく」というスタンスの方にbeoは向いているかなと思います。

 beoは東京、大阪、福岡にオフィスがありますが、新型コロナウイルスの影響で現在オフィスをクローズしています。「beoの無料カウンセリングを受けてみたい」という方はオンラインにて行っているそうですですので、ホームページをチェックしてみてください。