Netflix bingerいろはのイギリス大学院合格記-ロンドン大学UCL-

オンライン留学:ロンドン大学UCLオンライン授業

 こんにちは。お久しぶりです。UCL応用言語学専攻のいろはです。先日1学期の授業の最終課題を無事提出し、2学期をスタートすることができました。

 今回は、以前質問箱にていただいておりましたオンライン留学に関する所感ついて、1学期を終えての感想をまとめていきたいと思います。

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 筆者は10月のコース開始時からずっと日本からオンライン授業を受けています。大学ごとに対面授業の割合は異なりますが、UCLの教育研究科(IOE)所属のコースの場合2020年9月の時点より、対面授業が開始した場合も代替のオンライン授業が通年行われることが保証されています。本来は対面フルタイムのコースなので、オンライン形態であることが卒業証書に記載されないことも約束されています。

 ちなみに、弊コースがオンラインにて行われている理由は、IOEの教室がラボのような小教室で構成されているため、対面は感染リスクが高いからだとか。

目次

【時差について】→考慮された!

 2020-2021 Academic Yearにおいて、UCLはオンライン授業を一貫して提供しています。特に私の専攻はアジア圏の留学生(特に中国出身)が例年マジョリティを占めるコースのため、時差について初めから考慮されていました。12月の時点で、コースメイトの8割ほどが母国から授業を受けている印象でした。

 実際の授業時間帯はイギリス時間[午前8時-午後3時]の間で、時差+9時間(*サマータイム中は+8)を踏まえると日本時間[午後5時-深夜0時]の間に収まっていました。夜型人間の筆者は辛いこともなく、これにはかなり救われました。

【オンライン授業あれこれ】

 オンライン授業には各科目ごとにSynchronous SessionとAsynchronous Sessionが設けられています。

  • Synchronous Session:ZoomやTeamsを使ったいわゆる「オンライン授業」として先生が授業・ディスカッションを運営する時間
  • Asynchronous Session:↑以外の時間すべて(リーディング、事前録画授業、グループワークorディスカッションフォーラムを使った個人ワーク等)

基本的にAsynchronous Sessionを踏まえて、Synchronous Sessionが行われる形になります。授業に必要な教材はすべて大学のMoodleページからアクセスできるようになっており、課題の提出もMoodle上で行われます。

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Moodle1・2学期の授業+その他サービス一覧

【各授業の流れ:UCL応用言語学修士の場合】

 UCL応用言語学専攻における修論の授業と選択科目は、TESOL (in-service)と合同で行われています。三学期制で、1、2学期は授業が詰まっており、3学期は修論執筆期間となっています。

 以下は、1学期筆者が履修した授業のリストです。1-3までは卒業に必須の授業、4はIOEのPhDの学生さんが運営する任意の授業です。この授業は、専攻に合わせたアカデミックなボキャブラリーを学べるように構成されており、PhDの学生さんのプロジェクトの一環でもあります。もちろん無料で受講できるので、案内をいただいたと同時にすぐに申し込みました。

  1.  Dissertation Applied Linguistics and TESOL (両コース必修・通年) [リーディング→事前録画授業→Drop-in-Session (午前・午後選択可)]

  2.  Discourse, Society and Culture (応用言語学専攻必修・1学期)[リーディング→事前録画授業→グループワーク→Synchronous lecture (Zoom)]

  3.  Sociolinguistics and Sociocultural Theory (選択科目・1学期)[リーディング→事前録画授業・オンラインタスク→ディスカッションフォーラム投稿→Synchronous lecture (Zoom)]

  4. Academic Vocabulary (IOE Academic Writing Centre 協働・任意)[Synchronous lecture (Zoom):予習復習なし]

【Term 1 授業時間割】

月 18-19 Dissertation (Synchronous Drop-in Session)

火 22- Discourse, Society and Culture (Group Discussion:課題終わるまで)

水 22- 23:30 Discourse, Society and Culture (Synchronous Lecture)

木 18-20 Sociolinguistics (Study Groupでの自主勉強会)

  Sociolinguistics (Discussion Forum deadline)

金 17-18 Academic Vocab (Synchronous Lecture)

  19-20 Sociolinguistics (Synchronous Lecture)

以上が毎週固定の時間で行われたアクティビティの一覧です。その他リーディング、pre-recorded lectures, 修論の授業のグループワーク等が加わり、実際の一週間の流れとなります。

 任意でIOEのAcademic Writing Centre(AWC)が提供しているe-learning resourcesを活用することも推奨されています。AWCのサービスは多岐に渡り付加価値が高いので、これに関しては後日別にまとめたいと思います。(*AWCはInstitute of Education所属の学生のみを対象とした施設なので、他の研究科所属の方は利用できません。)

【オンライン修士の特徴とコツ】

  • タイムマネジメント第一!
  • カメラオンで受講≒最前列受講
  • 授業開始前に先生と雑談できると覚えてもらいやすい
  • 先生方がreachable! メール等で積極的にコミュニケーションを!(質問、疑問、トラブルはすぐに連絡。Further readingsのsuggestionもらえたりも。)
  • 授業の場としてのディスカッションタイムが物足りないこともあるので、study groupで毎週コースメイトとディスカッションの時間を設けると吉
  • 改善してほしい点はAcademic Rep(resentative)に。すると、コースの先生方と相談してくれる。(例:授業Aの授業時間がアジア圏の生徒にはちょっと遅すぎる→授業時間が1時間早倒しに変更に)
  • Personal Tutorの先生には、不安、心配事を率直にさらけ出す!(例:エッセイライティングのコツを教えてもらえた)
  • 渡航費、留学先での生活費がかからない点は大きな節約

【友達出来るの?問題】友達作りはファーストムーブが命!

 友達づくりはオンライン修士という選択をした誰もが心配なところです。なので、コース開始時にできるだけ積極的にコースメイトとコミュニケーションを取るようにしました。

 具体的には、以下のシナリオがありました。

  • 同じグループのメンバーとのやりとり
  • Zoom授業中に個人メッセージを通じてWhatsappを交換
  • ディスカッションフォーラムでコメントしあう
  • 大学のメールを通じてstudy groupに招待をもらえた!

 必修授業で同じグループになった子たちとは特に仲が良く、毎週のグループディスカッションの後に1-2時間ほどいつもおおしゃべりをしていました。近況報告はもちろん、情報共有をしあったりFinal Assessmentの進捗等を報告しあったりとありがたすぎるほど素敵な関係です。2学期が始まり、1学期生存のお祝いメッセージと共にさりげなーく新しい授業用のグループチャットに招待しました。笑 

 特に弊コースは日本人が私一人なので、良い意味で注目してもらえます。マイノリティであることを逆手に取り、コース開始時からコミュニケーションを取りに行く姿勢を見せておくのは良い友人関係の構築に効果的かなと思いました。(*個人差アリ)

 また授業内(synchronous session)で積極的に発言していると、エンゲージメントの高いコースメイトからフォーラムディスカッション(asynchronous session)でコメントが積極的に貰えるようになったり、授業中に筆者の意見をレファレンスしてくれて発言のチャンスが飛んできたりしたこともあり、良い事づくめだと思います。

 オンライン修士では非対面型学習(Asynchronous Session)の比重が大きく緊張感が薄れていくのか、途中から段々ディスカッションフォーラム等から姿を消す人たちが出てくるのも事実です。しかし、逆を言えば生き残っている人たちは自動的に真面目で修士に対する本気度の高い人たちということになります。楽な方への誘惑に負けず、「地道に10週間の授業に100%を尽くすことが良いご縁に恵まれるきっかけになるのでは?」と思ってやる気を維持しています :)

 

ご質問等ありましたら、Twitterの質問箱やDMの方にお願いします。

次回はUCL, IOEのAcademic Writing Centreのサービスについて執筆する予定です。

それでは。